Gメールから送信したメールが、送信先で迷惑メールになってしまう
無料版のGメールはsample@gmail.comで運用しますが、G suiteのGメールは独自ドメイン(弊社の例:lc93.jp)でメール運用(送受信)します。
しかし稀にG SuiteのGメールから送信した先のメールシステムで迷惑メールと判定されるケースがあります。
理由は様々で、送信先のメールフィルターも多種多様に及ぶため、個別に分析が必要です。
例えば本来のメールドメイン、上記の例でいうと(lc93.jp)を名乗ってメールを送信しているのに、実際はGoogleのサーバーから送信されていることから、送信元詐称やなりすましの判定に引っかかっているケースなども時々あるようです。
そういった場合は下記をチェックしてみてください。
(ちょっと専門的な話になりますが、チェックツールのリンクを貼っておきます。)
G Suite Toolbox Check MX
https://toolbox.googleapps.com/apps/checkmx/
まずは上記のツールで、G Suiteで使用しているドメインを入力し、「チェックを実行」をクリックします。
※言語がEnglishになっている場合は日本語へ変更してください。
結果画面から、次に下記の2つの設定を確認します。
これらは、言葉は難しいですが、ネットワーク設定が適切に実施されているかどうかの確認ポイントとなります。
- SPFレコードが正しく設定されているか
- DKIMレコードが正しく設定されているか
SPFレコードのチェック
SPF (Sender Policy Framework)を正しく設定することで、迷惑メール送信者によってご利用のドメインから不正なメール(いわゆるなりすましメール)が送信されるのを防止できます。SPFは、ドメインを利用したなりすましを防ぐためのメール セキュリティ設定です。
なりすましはメールの不正使用として多く使われます。したがって送信先のメールサーバーによっては SPF が必須となっています。ドメインで SPF が設定されていないと、メールが返送されたり、迷惑メールに分類されたりする可能性が高くなります。
チェック方法は先ほどの「G Suite Toolbox Check MX」の結果画面の下記項目を確認してください。
・「有効なアドレスの範囲」項目
正しく設定されている場合
次に、正しく設定されていないケースですと、下記のように表示されます。
DKIMレコードのチェック
DKIM(DomainKeys Identified Mail)を正しく設定すると、送信メールでのなりすましを防止できます。
メールのなりすましとは、メールの一部を変更して実際の送信元以外から送信されたように見せることです。なりすましはメールの不正使用として多用されるため、送信先のメールサーバーによっては DKIM が必須となっています。
DKIMを正しく設定することにより、すべての送信メールのヘッダーに暗号化された署名が追加されます。メールを受信したメールサーバーは、この暗号化された署名を元にメールが送信後に変更されていないことを確認します。
チェック方法は先ほどの「G Suite Toolbox Check MX」の結果画面の次の項目を確認してください。
・正しく設定されている場合
次に、正しく設定されていないケースですと、下記のように表示されます。
いずれかがNGだった場合
SPFまたはDKIMのどちらかの設定がNGだった場合は、ネットワーク管理者に設定を確認してもらいましょう。
弊社の運用ですと、上記の2項目が正しく設定されていれば、送信先で迷惑メールと判定されるケースは今のところ無いようです。
ただ、上記の2項目はDNSサーバーという、いわゆるインターネット上の電話帳のような役割をするサーバーの仕様の都合もあるため、設定ができないというケースもあるようです。
DNSサーバーがレンタルサーバー会社やドメイン販売会社のオプションのようなケースでは設定できないケースもあるようです。
しかし、設定ができなくても、大抵のケースは問題なく運用できています。
専任のネットワーク管理者がいなかったりするとこういった項目のチェックも難しいと思います。
弊社ではネットワーク設定のご相談・依頼もお待ちしておりますので、気になる方はぜひお問い合わせください。
投稿者プロフィール
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エルシー株式会社 代表取締役社長 田村章彦
「G Suite Administrator Fundamentals」認定取得者
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